当院の胃内視鏡検査
胃内視鏡検査とは、一般的には胃カメラと呼ばれる胃内視鏡を口または鼻から挿入し、先端についている超小型CCDで胃内部などを明るい光を照らしながら撮影していき、上部消化管の粘膜の表面を確認していく検査です。主に食道、胃、十二指腸に炎症やポリープ、早期がんをはじめとする腫瘍性病変があるかどうかを診断します。
なお、胃内視鏡検査では単に観察するだけでなく、組織を採取(生検:ごく小さい組織片を摘まみ出して顕微鏡などで詳しく調べること)して、顕微鏡で詳細の検査を行うことが可能なほか、必要であれば簡単な内視鏡的手術を行うこともできます。
なお定期的(年に1回など)に同検査を受けておけば、胃がんになっていたとしても早めに発見できる可能性が高まり、早期治療で完全にがんを切除できた場合には治癒率は9割を超えるとも言われています。また、ピロリ菌感染や慢性萎縮性胃炎に罹っている方につきましては、定期的に行うことを強くお勧めします。
豊富な実績
2021年度 胃内視鏡検査件数
1360件(R3年4月~R4年3月)
2022年度 胃内視鏡検査件数
1374件(R4年4月~R5年3月)
2023年度 胃内視鏡検査件数
1489件(R5年4月~R6年3月)
最新の内視鏡システムを使用
当院では最新の内視鏡システムを導入しているため、高画質の内視鏡画像により、より微細な病変でも早期に発見することが可能です。
鎮静剤、鎮痛剤使用による安全で楽な検査
当院では内視鏡検査時に鎮静剤、鎮痛剤を使用することにより、苦痛なく検査を受けていただくことが可能です。検査終了後は意識がはっきりするまでベットで休んでもらいます。また検査中は呼吸・循環動態モニターを装着し、安全管理を行っております。
経口、経鼻ともに対応
当クリニックでは、鎮静剤、鎮痛剤を使用しますので、基本的には経口で苦痛なく検査を行いますが、挿入の際に吐き気が起きやすいかたには経鼻から挿入することでより苦痛なく検査を行っております。
胃内視鏡検査を受けた方がよいとされる方の主な症状
- みぞおちの周辺が痛む方
- 胃の不快感・胸やけ・喉または胸のつかえ感がある方
- 吐き気・嘔吐・吐血の症状がある方
- 体重の急激な減少がある方
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍を繰り返している方
- 胃がん・食道がん・ピロリ菌感染の家族のいる方
- 飲酒、喫煙、塩分を多くとる方
- 40歳以上で一度も検査を受けたことがない方 など
胃内視鏡検査で早期発見が可能な病気
- 逆流性食道炎
- 食道カンジダ
- 食道ポリープ
- 食道がん
- 胃炎(急性・慢性)
- 胃潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 十二指腸炎
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸潰瘍 など
胃内視鏡検査を受ける際の注意点
胃内視鏡検査をするにあたり、まずは日時を予約します。
検査日前日以降の注意点は以下の通り。
検査前日
- 前日の夕食は、なるべく早めに済ませるようにしてください。
- アルコールは控えることが好ましいです。
- 遅くとも午後9時を過ぎたら食事は控えてください。水と服薬については可。
検査当日
- 検査が終わるまで、食事は禁止です。
- お水、お茶、スポーツドリンクは飲んでいただいて結構です。
- 当日の朝は1時間ほど前にコップ1杯のお水を飲んでいらしてください。
- 血圧・心臓の薬を服用している方は、検査の4時間前迄にお水でお飲みになっていらしてください。
- 検査15分前に来院して血圧を測ってお待ちください。
- タバコは吸わないでください(胃液分泌が多くなり、検査が行いにくくなります)。
- リラックスして検査が受けられるよう、ゆったりとした服装でご来院ください。
- 当日は自転車、バイク、車の運転は控えてください。
胃内視鏡検査の流れ
検査当日の経鼻内視鏡および経口内視鏡の大まかな流れは次の通りです。なお、当院では経口内視鏡での胃内視鏡挿入時などの際に苦痛を軽減できるよう、鎮静剤を投与します。
1.消泡剤を飲む
最初に問診を行い、問題がなければ消泡剤を服用します。これは胃の中の泡を除去するもので、胃内を観察しやすくします。
2.鎮静剤投与
咽頭麻酔の後に、鎮静剤を注射いたします。
3.検査開始(内視鏡挿入)
検査時は左側を下にしてベッドで横になります。経鼻の場合は、鼻から挿入、経口では、マウスピースを介して口から挿入します。経口内視鏡での検査中に口の中で溜まった唾液は、飲み込まずに口の横から流し出してください。検査時間はおよそ5分程度です。
4. 検査終了
ベットで目が覚めるまでお休みいただきます。目が覚めたら外来で検査結果をご説明いたします。その際内視鏡写真、検査結果用紙をお渡しいたします。
検査後の注意点について
- 経鼻内視鏡検査を受けた後は、鼻を強くかまないでください。
- 検査後、1時間程度は飲食を控えてください。とくに経口内視鏡検査を受けた方は、咽頭麻酔が切れるまで、検査終了後1~2時間は飲食を控えてください。
- 組織検査を行った方は、お食事は2時間以上が経過してからにしてください。
- 検査当日は、アルコールや香辛料などの刺激物は控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
- 検査当日の自転車、バイク、車の運転は控えてください。
- 胃カメラ施行時に胃に空気を入れて膨らませるので、検査後はお腹が張りますが、次第に楽になりますので、心配する必要はありません。
胃内視鏡検査の費用
胃内視鏡検査のみ | 1割負担 1,700円程度 |
3割負担 4,000円程度 |
---|---|---|
胃内視鏡検査 +ピロリ菌検査 |
1割負担 2,000円程度 |
3割負担 4,800円程度 |
胃内視鏡検査 +病理検査 |
1割負担 3,100円程度 |
3割負担 8,000円程度 |